もし貴方が表現の幅を広げてゆきたかったら、ギター以外のアドリブをコピーする事はとても役に立ちます。
特に、サックスやトランペットなどの管楽器が良いでしょう。
ギターでギターのプレイをコピーする場合、指の運び方や左手のフォーム、ピッキングのニュアンスはギターという楽器の理にかなった物がほとんどです。
しかしサックスの表現をギターで再現する、と考えた時、話は全く変わってしまいます。
例えばテナーサックスでは当たり前となっているサブトーン。あの音の感覚を、ギターで如何に表現するか...チャレンジしてみると、当然の事ながら今迄培ってきたギターの奏法だけでは足りません。貴方自身で、どうすればこの音が出るのか、または同じ効果を与える事が出来るのか...考え、試行錯誤しなければいけません。
他の楽器をコピーしていると、ギターでは全く思いつかなかった(しかし、ジャズとしては当たり前の)フレーズに出くわす事が有るでしょう。そんなフレーズに直面した時、やはり今迄の運指では対応出来なかったりするのです。
せっかくアドリブをやるなら自分だけの個性を確立したい、そう考える人は多く居ます。
しかし、ずば抜けた天才でない限り、到達する事は難しい領域でもあります。
そこで他の楽器のプレイをコピーしようと試行錯誤する事で、さまざまな閃き、気づき、テクニックの習得の機会を得る事は誰にでも挑戦出来ます。
ちょっと変わったプレイをしてみたい...そんな気持ちが芽生えたら、他の楽器のコピーに手を出してみるのもいいですね。
もっとも、個性云々言う前に、他の楽器をコピーすることがいかに難しいかという壁に直面して閉口してしまう、のですが...笑
