2019年4月15日月曜日

Heritageについて

ギブソンの職人がカラマズーに残って...という話はどこでも見れるので、私が使っているH-575の使用感をレビューできればと思います。

特定も少しいやなので、写真は無く言葉だけになるのですが、購入を考えている人の参考になれば。

■ES-175とは別物
見た目はギブソンのES-175と殆ど同じです。
ただ、メイプル単板削り出し...という事もあって、出音は全く別のギターです。
ES-175の代わりにはなりません。

■音色 (生音)
爆音です。アコギほどではありませんが、ピッキングが強めの人が小箱で弾いた場合、アンプのボリュームをそこまで上げなくても生音とミックスで聴かせられると思います。

( 深夜、一人暮らし用の鉄筋マンションで弾けば隣の人の眠りを妨げるとでしょう...笑 )

私がラウンドワウンドを使っている事もあるかもしれませんが、単板という事もあり音の立ち上がりはとても鋭いです。

■音色 (アンプ)
全音域において、高音成分・低音成分がしっかり出ていますので、イコライザの引き算で簡単に音をつくる事が出来るでしょう。
そんな意味ではオールマイティ。

■ネック
太いです。アコギほどではありませんが、どのES-175より太いかもしれません。
そのせいか、年間を通してとても安定しています。

■仕上げ
塗装やボディのバインディングなどはお世辞にも良いとは言えません。ネックの仕込み角や、フレット処理など要所はしっかり出来ていますので、使ってるうちに気にならなくなります...笑

■価格
新品はかなり値が張るのですが、中古はとっても値崩れしていますので、
中古出物があればかなりオススメですよ。

■全体として
もう5年以上メインで使っています。
・音色の幅の広さ
・音の立ち上がりの早さ
から、なかなか飽きのこない楽器です。

人と被る事もあまり有りませんしね...笑
華美でないシンプルなデザインも気に入っています。




2019年1月15日火曜日

新しく機材を買い換える前に

音色に迷った時、どうしても機材を変えたくなりますよね。
管楽器奏者がマウスピースやリードに悩むように、多くのギタリストも常に新しい機材を探しています...笑

  • もっと甘い音を出すならアンプがポリトーンじゃないと...
  • フルアコじゃないとジャズっぽく聴こえない...
  • もっとヌケの良い音にならないかな
  • もっと古い音に...
  • ヴィンテージの楽器みたいな...

しかし、ちょっと考えてみてください。
  • 手持ちの機材で色々試してみたか?
  • ピッキングを変えてみたりしたか?
  • そもそも、自分の求めているのはどんな音なのか?

アンプで極端なセッティングにしてみたり、
ギターのトーンやボリュームのバランスを弄ったり、
弦を変えてみたり。
音楽を沢山聴いて、いろんなギターの音や演奏スタイルを勉強したり。

これらはギター奏者の永遠の悩みでは有りますが、
同時に楽しみでもあり、
演奏をレベルアップさせてくれる課題でもあると思います。

手持ちの機材に疑問を持ったら、思い出してみてくださいね。

そう考えると、楽器を選べないピアニストが少し羨ましく思えますね。

2018年3月14日水曜日

POD XTで作るジャズサウンド 電源編

フルアコでも便利なマルチエフェクター。
特に中古市場で安く仕入れられるPOD XTは魅力的ですよね。
今回はPOD XTについて基本から書いてみようと思います。

意外と罠になる電源。安いと思ったら電源が付属しない事が有るので必ず確認しましょう。
さて、その電源ですが、POD XTの裏を見てみると、9Vと有りますね。
でも、エフェクターによく使われているアレでは有りません。 なんとPOD XTの場合、電源はAC9Vなんです。そう。交流9V 2Aという事ですね(エフェクターは直流9V)。

Line6の純正電源はとっても高い...という事で互換品を秋葉原で探しても良いのですが、
PSE法の関係で交流のACアダプタを作れない(厳密には作れるのですが、安全の為の説明書きがたくさん必要&許可が下りないようです)

ここは素直に純正品をオススメ致します。
2018年3月現在、サウンドハウスでは1,200円くらいで売っているので、楽器屋で早合点する前に確認した方が良いですね。

そうそう、POD XTはソフトウェアアップデートとエフェクト編集用のUSBがついていいますが、
バスパワーには対応していないので必ず電源を使いましょう。

2018年3月13日火曜日

新品 / 中古でフルアコを買うときのチェックポイント

ソリッドギターを使ってきた人も、はじめてギターを買う人も、フルアコの選び方って疑問がたくさん有りますよね。

今回はそんなギモンに解決していきたいと思います。
フルアコ独特のチェックポイントについて、
構造上の特性を考えながら解説していきましょう。

フルアコの特徴
1.センターブロックが入っていない
2.太い弦を貼る事が多い

1.センターブロックが入っていない
ソリッドギターのように板切ではなく、セミアこのようにセンターブロックが入っていないセミアこでは、ボディのトップ(表面)で弦の張力を支えています。
すると、時間が経つと表面が凹んでくる (トップ落ち) 個体が出てきます。
しかしこのトップ落ち、楽器によっては良い方向に進むものも有るわけで、
一概に悪いと言い切れないのが難しい所です。
心配な人は新品を選ぶ方が良いかもしれません。

2.太い弦を貼る事が多い
ソリッドギターと比べて太い弦を貼る事が多いフルアコは、ネックに負荷が掛かりやすく、弦側に反っている(順反り)個体が多く見られます。
トラスロッドである堤度調整可能ですが、ネックが曲がっていないか、購入前にチェックが必要ですね。

逆に、弦とは反対方向に反っている場合(逆反り)、弦の張力が有っても木が元に戻ろうとしている為、大規模な修理が必要となる事が有るので注意が必要です。
いつも使う弦のゲージを貼った上で、ネックのコンディションが問題ないか確認する必要がありますね。

2018年2月22日木曜日

Gibsonが遂に破産?

新しい工場を建設したり、オンキョーやTEACの買収で頑張っていたGibsonですが、
そううまくいかないようで。

https://jp.reuters.com/article/gibson-brands-cfo-breakingviews-idJPKCN1G50KB

GibsonブランドのBluetoothスピーカーなどが出ていますが...単なる楽器メーカーからの脱却は難しかったのでしょうか。

2016年11月6日日曜日

5万円以下で買えるお手頃フル・チューブアンプ

最近では「チューブの歪み」を再現できる小型真空管アンプが増えてます。
しかし残念なことに、どれもブルース・ロック用のものが多いのが現状です。
そこで私が実際に試奏してみた中で、ジャズにも使えそうなものをピックアップしてみました。
VOX AC4C1-12
  • ギターアンプ、コンボタイプ
  • 出力:4W
  • スピーカー:12インチCelestion VX12スピーカー
  • コントロール:ゲイン、トレブル、ベース、ボリューム
  • プリ管に12AX7×2、パワー管にEL84×1を配したクラスA設計。
  • コントロール:GAIN、TREBLE、BASS、VOLUME
  • 寸法、重量:405W×210D×440Hmm、10.6kg
  • 価格 : サウンドハウスで2万円程度
安定のVOXです。真空管らいし音の良さ...というのも特徴ですが、この値段で12インチのスピーカーが付いているのは良いですね。中音がとても綺麗に再生されます。少しチリチリした感じがありますが、ギター側のトーンを使うか、できればピッキングで音色をコントロールすると、なかなか無下には出来ません。

Ibanez TSA15H
  • ギターアンプヘッド
  • 真空管:15W (5極管モード) or 5W (3極管モード)
  • 真空管:12AX7x2、6V6GTx2
  • コントロール:ボリューム、ベース、トレブル/オーバードライブ、トーン、レベル
  • フットスイッチ端子(別売)エフェクトセンド/リターン装備
  • 寸法、重量:368(W) x 172(H) x 200(D) mm、7.6kg
コチラはアンプヘッドです。なんとIbanezのTSまで内蔵しています。
センドリターンがあったり、ローパワーモードがあったり色々遊べるヘッドアンプです。ギグやセッションに持って行くのも、コンボよりいくらか楽ですね。回路はおそらくプッシュプルでしょうか。部品代を考えても結構安いですよ、コレ。
弾いてみると、少し硬さは感じるものの、艶のあるとても良いクリーンです。コレと安いキャビネットを買えば5万円で収まります。簡単な作りのスピーカーボックスを自分で作ってしまうのもアリかと思います。
唯一弱点なのはトーンコントロールにMIDがない事。これはジャズギターに使うにはちょっと致命的のように思います。
物足りなかったら外付けでプリアンプやミッド・ブースターを噛ませても良いかもしれませんね。
ジャズにあんま使わないフットスイッチまで付いていますが...そこは後々遊べる要素として考えれば悪くない選択です。

2016年3月12日土曜日

ジャズギター的な "甘い音" の出し方

"ギターの甘い音に憧れて"ジャズギターを始めた人、始めたい人、とても多いと思います。後々、結構どうでもよくなる話でもあるのですが、やっぱりギターで"甘い音"出したいですよね!実はひとくちに"甘い音"の出し方、いろいろな方法があるのです。

そもそも甘い音って?

出し方の前に、どんな音を人は"甘い"と感じるのでしょう。甘い音と言われるギタリストの音をサンプリングしてみるとわかりますが、そのほとんどが、中域が出っ張った"カマボコ型"をしています。
広域を下げて、低域を少なめにしてやればこの"甘い音"が出るのですね。

"甘い音"の出し方 その1 : 甘い音のするギターを買う

身も蓋もない方法ですが、これが一番手っ取り早い方法と言えるでしょう。欲を言えばフルアコ。色々使ってみたいならセミアコでもいいでしょう。ストラトならフロントをうまく使う事で出す事が出来ます。

"甘い音"の出し方 その2 : フラット弦にする

ラウンドにくらべてフラット弦は広域の成分が減ってきます。とは言え、これだけでは未だ未だです。いくらフラット弦を張ったからと言え、広域側はプレーン弦ですから、太くなるとは言え、楽器・弦・弾き方によってはさほど変わらないかもしれません

"甘い音"の出し方 その3 : ピッキングに注意する

よく"このギターでどうしても良い音が出ない"と悩んでいる人がいます。まろやかで、甘い音を出したいのに、どうしてもバキバキ鳴ってしまう。ピッキングが強すぎるんですね。どんな音の楽器を買っても、セッティングにしても、ピッキングが強すぎては甘い音が出てくれません。とにかく小さい音で鳴らしながら、自分で音色を探ってみましょう

"甘い音"の出し方 その4 : トーンを絞る

ギターについているトーン。これは広域を絞るためのツマミです。トーンを効かせる事によって相対的に広域が下がり、丸い音に近づいていきます。
しかし、やりすぎには注意しましょう。ヌケの無い音になったり、アタックが出ないただの丸い音になってしまいますので、スタジオで自分だけで試すのではなく、バンドメンバーにも聴いてみると良いでしょう。

"甘い音"の出し方 その5 : 金属製のブリッジに変える

少々コストがかかってしまいますが、木製ブリッジより金属製のブリッジの方が中音域が出てくる事があります。楽器やブリッジの質にもよるので一概には言えませんが、楽器を変えるよりも遥かに低コストで試すことが出来ます。

"甘い音"の出し方 その6 : アンプのMIDをあげる

ハイやローを削る、という考え方もありますが、MIDをあげてカマボコ型にしてあげる方法もあります。特にフェンダー系のアンプの場合、メモリ上フラットにしていても、トーン回路を通すだけでカマボコ型とは真逆のドンシャリ型になっています。BASSとTREBBLEをあまりあげずに、MIDだけで調整してみましょう。けっこう変わるものですよ。

"甘い音"の出し方 その6 : ピッキング(イメージ)を見直す

ギターは機材1つで音色がコロコロ変わる楽器です。機材を変えて音色を変えたがる人が多いのですが、一番大切なのは具体的な音色のイメージを持つ事。そのイメージを持ったままギターを弾いていれば、自然とそのようなピッキングになるものです。ピッキングのコントロールについての詳細は別項に回しますが、弱い音を正確に弾けるようになる事が音色のコントロールにとても有効ですので、試してみてください。

"甘い音"の出し方 その7 : ピックを変える

100円で出来る音色改善です。ただ、筆者的にはピックよりもピッキングが重要だと考えます。比較的柔らかいピックにする事で、音色も柔らかい方向に持っていく事が出来ますが、奏法が変われば次第に元の音に戻ってしまうでしょう。 いかがでしたでしょうか?"甘い音"といってもやり方はたくさんありますし、この中の複数の方法を使ってももちろんOKです。あれこれ買って試す前に、コストのかからない事からやってみるのが良いでしょう。
あ、音色でいちばん大切なのは、やはり腕ですから、"たくさん練習をする"というのも。大切ですね。